日曜日の賛歌

朝がきた。

日曜日、早朝の丸ノ内線は空いていて、いつものように次の駅で降りる女子大生に狙いをつけて目の前を陣取る必要もなく座ることができた。

ベンチシートに預ける背中が痛い。また無意味に徹夜してしまった。
徹夜というより、前日に仕事が休みだったので、深夜まで寝て起きてを繰り返したため寝付けなかったのだ。

若い貴重な時間を無駄にしているなぁ、と情けなくなる。
シフト勤務の休日は、たいていこうして、誰とも会わず、ゴミ溜めのような部屋の中、この季節じっとりしてくるシーツの上で、腐葉土に丸まるダンゴムシのように懇々と眠ってしまう。

そのまま夕方までやり過ごすと、水分不足も相まって、ただ眠ることも辛くなってくる。
浅い眠りと眠りの合間に、パズルゲームなんかをやりながら浮かぶのは、たいてい下らない後悔の念ばかり。

今朝方なんかは、これまでに体の関係を持った男たちとの記憶が走馬灯のようによみがえり、その度「うわぁ」だの「ひぃー、勘弁してくれ」だの小さく悲鳴を上げつつ寝返りを打ちまくった。
最終的には、「君たちは、据え膳を美味しく頂いただけで罪はないのよね。コンドームが破れてしまったあの夜のことも、恨んではいないから、さ…。」と、記憶の洪水をなだめすかし、1時間半の浅い眠りに落ちたのだった。


既に乗り換えも済ませた地下鉄は、勤務先のある駅へ滑り込んだので、そろそろ終わるとしよう。

今日も生き抜くし、明日もきっと、ね。